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新・デジタリアンの散歩道

デジタリアンが取材したデジタルなニュースをお届けしています。

第8回日本橋ストリートフェスタ 過去最大の22万5千人が街にやってきた 電気とロボットとポップカルチャーの祭典  鳥取県の平井伸治知事も参加〈まんが王国とっとり〉をアピール

でんでんタウン協栄会(会長・土井栄次上新電機社長)と日本橋商店街振興組合(理事長・蘇建源共立電子産業会長)が、2012年3月20日、でんでんタウンのメイン通りの日本橋筋一帯で第8回日本橋ストリートフェスタを開いた。日本橋でんでんタウンの日本橋筋一帯で行われ、コスプレを楽しむ若者や電子工作やロボットといったもの作りファンの親子連れなど約22万5千人で街は埋め尽くされた。日本橋でんでんタウンにとって最大規模の一大イベントだが、開催に伴う費用は毎年減少しており、今年も来年の開催に向けての資金援助を、と来街者に寄付を募った。昨年までは大阪市長が開会のあいさつをしていたが、新市長に交代した今年は浅野宏子浪速区長が開会宣言。それと対照的に、今年11月に「国際まんが博 / 第13回国際マンガサミット鳥取大会」を開催する鳥取県平井伸治知事は、開会セレモニーで〈まんが王国とっとり〉をアピールするとともに、その後のパレードにも参加して鳥取県を関西圏の一員として印象付けていた。

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 昨年の日本橋ストリートフェスタは、直前に発生した東日本大震災に被災した人たちに配慮して中止している。それを受けての今回のフェスタへかけるでんでんタウンの思いは大きなものがあった。
 そのひとつが、動員数20万人という目標だった。浅野浪速区長は「やらねば女がすたる」と気合を入れて臨んだなど、関係者は念入りな準備を重ねた。

 大阪・日本橋の電気店などで作る団体、でんでんタウン協栄会(加盟60社)の会長の土井栄次上新電機社長は、今回の開催に際して、同協栄会の総会の席上で「今は経験したことのない深い深い谷底にいます。しかも、いつ脱出できるかもわかりません。この行き先不明な時こそ、想定範囲を広くして万全の経営に当たる必要があります」と、会員各社に呼びかけ、ストリートフェスタによる盛り上げを訴えた。

 それにはメーカー各社も応援を惜しまない構えで、ソニーマーケティングの鈴木功二取締役執行役員常務は「消費者はワクワク、ドキドキを求めています。ソニーはそれを創り出していこうと思っています。日本橋でもそれらを体験できる場を提供することで、街の活性化につながるでしょう」と、エールを送っていた。

 また、パナソニックコンシューマーマーケティングCE社の野崎薫社長も「消費者の視点が変化しています。それは節電、エコ商品が売れ、自らエネルギーを作り出す太陽光発電システムへの関心が高まっていることからも明らかで、これからますます加速していくでしょう。このように業界は新しい発展のタネを持っており、日本橋に向けても関西発の元気が出る取組みを進めていきたいです」と、フェスタがそきっかけになるように支援する構えを示した。

2000人を超すコスプレイヤーも参加

 そのような中で行われた日本橋ストリートフェスタは、メイン通りの日本橋筋は集まった人たちで身動きも取れない状態になるなど、誰もがでんでんタウンの魅力に堪能していた。
 その魅力も大きく様変わりしている。
 ポップカルチャーと呼ばれる電気の町には一見無縁とも思える新しい文化が根ついてるのも事実で、通りを埋め尽くした多くは、アニメの登場人物お模したいでたちのコスプレイヤーたちで、フェスタは彼らのお祭りの感が強くなってきている。紛れもない新しい日本橋の姿を見せてくれている。

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 主催者によるとコスプレ参加者は2000人を超えたといい、通称オタロードなどメイン会場の堺筋から西へ入った道路のコスプレイヤーたちの混雑ぶりを見ても、それは明らかだった。
 こした前回までは見られなかった光景は、ますます日本橋が電気の町から変化していることを示していると言える。

 主催者発表では当日の人出は前回を上回る22万5千人だったが、通称裏筋の人通りを見ると、感覚的には30万にも達しようかという多さだった。
 ポップカルチャーの町を実感させるものに鳥取県知事の参加があった。鳥取県は今年11月に「国際まんが博 / 第13回国際マンガサミット鳥取大会」を開催する。妖怪漫画「ゲゲゲの鬼太郎」の作者、水木しげるの出身県でもある同県は、漫画立県を目指しているといってもいい。
 それだけに、ポップカルチャーファンが数多く集まるこのフェスタを利用して、期間中の来県を呼びかけたのである。

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 平井伸治鳥取県知事は「ハワイ(羽合町)がある県としても知られるようになっています。県は漫画、アニメ、コスプレなどを文化として盛上げようとしている」として、ゲゲゲの鬼太郎の着ぐるみなどのキャラクターも出演して会場を盛り上げるとともに、まんが王国とっとりをアピールしていた。
 鳥取県は、11月の「国際まんが博 / 第13回国際マンガサミット鳥取大会に先駆けて9月には「とっとりアニカルまつり」、10月に「第7回ゆるキャラカップ in 鳥取砂丘」、11月には「中華コスプレアジア大会」を予定しているという。

日本橋の魅力をアピール

 地元大阪の漫画、アニメがかすんでしまいそうな迫力の鳥取県のアピールなど、フェスタはコスプレやマンガがいっぱいだったが、本来の電気の町を感じさせるイベントも健闘していた。
 電子工作体験会、ネジ・ロボット製作体験会、ロボットの展示や実演、アマチュア無線体験などのコーナーもたくさんの人たちで賑わっていた。
 ただフェスタにおいては、年々、ポップカルチャーの派手さと圧倒的な数に押されて、電気の町の色合いが薄まっているのが残念だった。

 そうはいうものの、日本橋では今、少なくなっている家電品販売店に代わって増えているのが電子部品などを扱うパーツショップが勢いをましている。あるオーディオ専門店でも「何万円もするオーディオ部品が売れています」と話しているほどだ。
 ほかでは手に入らないこうした部品が揃うのは、でんでんタウンならではだ。もともとは部品を扱う店ばかりだった街が、原点に帰ろうとしているようでもある。