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スマートフォン需要で伸びるヘッドセット販売  GfK Japan調べ

ス マートフォンの普及が拡大するのに伴ってヘッドセットの売れ行きが上昇している。スマートフォン対応製品が増えていることから、売上単価も高くなってい る。全国有力家電量販店のPOSデータを収集して製品の動向調査を行っているジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(GfKジャパン)が行った調査によると、2011年度、ヘッドセット市場は数量で前年比23%増、金額では前年比25%も伸びている。

 

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 ヘッドセットの売り上げがが伸びているのは、従来からの車載用のアクセサリやスカイプ、チャットなどの音声通信の用途もあるが、それ以上に目を弾くのが携帯電話、スマートフォンでの通話や音楽聴取といった用途が広がったことが大きいとみられている。
 製品の中には、スマートフォン対応をといった高額商品も増えているという。これは参入メーカーの拡大もあり、11年度は前年度より20%近く多いメーカー数になっており、ブランド数では国内外合わせて約190もの製品が販売されている。
 これに関連してまた、展示が従来の音響機器売場だけでなく、通信機器売場へ広がっており、それが売上の急増につながっている。

音楽使用に適したステレオタイプ、カナルタイプが伸長

 ヘッドセットを再生方式別にみると、11年度ではステレオ方式が数量構成比59%へ拡大。装着タイプ別では、カナルタイプが10年度から12%ポイント増の同35%へ伸長している。
従来はPCの通話用などとして、モノラル方式やヘッドバンド・耳かけタイプなどの構成比が高かったが、音楽データ取り込み時の操作性・利便性に優れたスマートフォンの増加で、音楽聴取に適した製品が拡大しているという。
 コードが邪魔にならないBluetooth対応製品も3割近くにまで拡大している。利用シーンの広がりに伴い、外出先でも使いやすいデザイン、機能など、付加価値の高い製品が選ばれているようだ。


インターネットでの購入が伸びる

 販売チャネル別構成比は、11年度では数量ベースで店頭が約8割を占め、インターネットは2割未満だった。しかし、インターネットは高価格帯製品の販売比率が高いことから、金額ベースでは3割弱を占めるまでになっている。
 実 売価格5000円以上の数量構成比は店頭の6%に対し、インターネットでは28%、さらにBluetooth対応製品の構成比は、インターネットは48% と、店頭の23%を上回った。ノイズキャンセリング対応製品の構成比も、インターネットは前年度から2倍近く伸長し5%に膨れている。
 11年度のインターネットの成長率は数量ベースで36%増と店頭の同20%増を上回っており、今後はますます拡大するものとみられる。