新・デジタリアンの散歩道

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三菱電機の液晶テレビで体重管理をして世界チャンピオン

立命館大学相撲部。全国の大学相撲ではベスト8クラスに位置するという強豪である。関西では元大関の朝潮を輩出した近畿大学、元前頭の服部などで知られる同志社大学に次いで3番手に位置する。1回生から3回生まで男女12人の部員が毎日練習に励んでいる。その中には、2013年10月に相撲の世界大会「第2回ワールドコンバットゲームズ」の軽量級で優勝し、世界チャンピオンになった山中未久さん(20歳)もいる。

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練習前には毎日、身体データを管理する

 京都市右京区にある部室の片隅に最近据えられているのが、計量器のメーカー、タニタの体組成計「インナースキャンBC-505」である。

 これで測った体重や体脂肪率などのデータを、Bluetooth通信で三菱電機の液晶テレビ「REAL LCD-A39BHR4」に自動転送して、常にテレビで健康管理をしているというのである。今年7月から導入しているタニタ体組成計と三菱液晶テレビを使った健康管理システムなのである。
 これが世界チャンピオンを生み出すのに一役買った。

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山中さんも男子部員に交じっての練習

 静岡県焼津市生まれの山中さんが相撲を始めたのは保育園の頃からだったという。高校まで地元の相撲クラブに所属して力を付け、世界大会に挑戦してきたが、世界一の栄冠を射止めたのは今回が初めてだった。

 講義が終わると三々五々、練習場に集まって来る山中さんをはじめ部員たちは、必ず練習前に体組成計の上に乗って体重などを測ってデータ収集を行う。測るのは体重のほか体脂肪率、筋肉量、基礎代謝量、体内年齢、推定骨量、体水分率、BMI(肥満度)の9項目。
 データは瞬時にBluetooth通信でテレビに送られて、いつでもその日のデータはもちろんのこと、過去からの推移も、液晶テレビの画面でいつでも見ることが可能で、身体の自己管理ができる。

 これを使うまでは練習場からはバイクで10分程度の衣笠キャンパス内(京都市北区)にあるトレーニングジムでデータ計測をしていた。それでは面倒さもあって、なかなか毎日続けられない欠点があった。

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基礎練習も欠かせない

 世界チャンピオンの山中さんも、それを欠かず使い続ける1人だ。国際大会では軽量級の彼女は65kg以下に体重を維持することが求められているから、とりわけ体重管理は欠かせない。

 その山中さんは「体組成計に乗っただけで体重を管理することができるので、とても簡単に体重調整ができました」と、これからも万全のコンディションで試合に臨みたいとしている。
 また同大学相撲部のOBで現在は監督の田中稔さんも「部員1人ひとりに自己管理をする意識が強くなりました。こうした健康管理システムを使って知恵を絞る練習はメリットが大きいですね」と話す。

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練習後場テレビで反省も

 常に体重65kgのラインを意識しながらの毎日だが、そこはまだ20歳の若き女性、甘い物もお菓子も、そしてご飯も大好き。食べ過ぎが気になるが、相撲がオリンピック種目になることを夢見て、そんなくじけそうな心をテレビで支えている。