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シャープ、離れた所からマイクロ波で心拍数や呼吸などを検知するモジュール開発

◆シャープが人や動物などの心拍・呼吸・体動などの生体情報を非接触で検知できるマイクロ波センサモジュール(DC6M4JN3000 )のサンプル出荷を始めている。マイクロ波を照射して、人や動物の心臓や肺の動きで体の表面から反射するマイクロ波の変化から生体情報を検知する。人の体調管理や介護、ペットの見守りなどに利用が考えられており、将来はドライバーの心拍などの異常検知。スポーツの披露管理などにも応用できるという。

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 約1年前から開発に着手していたが、同社のマイクロ波を扱う衛星放送用のアンテナ技術、独自の信号処理回路や生体情報を検出するアルゴリズムによって実現した。 これによって人や動物から約3メートル離れた場所に、このモジュールを置くと、心拍数を±10%の誤差で測定することができるという。

 マイクロ波を使用するので障害物越しの検知も可能で、就寝中やプライバシーが求められる場所での情報把握ができる。

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 身体に直接貼り付けることなく、離れた場所から心拍や呼吸、身体の動きを検知できることから、たとえばベッドの下に設置しておくことで就寝中の体調管理、離床を検知できる。浴室の壁や車椅子などに取り付けることで日々の見守り・体調管理も可能になる。

 モジュールはスマートフォンへ内蔵できるほどの小型化も検討中で、将来は運転手の居眠り防止の体調管理や赤外線に代わって人の動きを知る自動ドアの応用も可能性があるという。

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 すでに介護用ベッドメーカーなどにサンプル出荷されている。サンプル価格は1万8000円。今月から量産を始め、月産1000個。