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シャープ AQUOS、ヘルシオ、プラズマクラスターに集中した国内営業を展開 液晶テレビはシェア40%を

◆シャープは2015年11月、主力商品の現状と今後の国内営業の戦略に付いての説明会を同社の液晶テレビ工場である栃木県矢板市早川町の栃木事業所で行った。国内営業の説明にはシャープエレクトロニクスマーケティングの宮永良一社長、同居石勘資専務が出席。宮永社長は重点ブランドにあげる液晶テレビAQUOS、健康家電ヘルシオプラズマクラスターPCIをそれぞれ市場環境の変化と販促策を説明した。居石専務は「原点回帰」の営業への支援を求めるとともに、具体的な成功事例を交えて販促策を説明した。この日は液晶テレビの製造過程など工場の見学会も開き、50型以上の大型液晶テレビを製造する様子をアピールした。

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シャープエレクトロニクスマーケティングの宮永良一社長

 液晶テレビAQUOSの取り組みについて宮永社長は「4Kテレビの実売金額シェアは、15年6月に発売したハイグレード/スタンダード(US30/U30)のヒットで10月には全サイズで30%弱、50型以上で37~38%にアップしている」としたうえで、2015年度の見通しについて「今年度上期にはAQUOS史上最高画質の80型・4K NEXT(8K相当)が加わり、下期には11月に70型の高音質タイプも発売。サイバーシアターを含む強力なラインアップで、シェア40%を見込んでいる」と強気の見通しを示した。

 業界初の商品が多く見られるシャープだが、健康家電ヘルシオにも11月5日からラインアップに加わった「ヘルシオHot Cook」も業界初。おまかせ無水調理ができる調理家電であるばかりではなく、健康調理という切り口でユーザーの食と健康をサポートを目指している。
 こうしたヘルシオシリーズは「計画の1.6倍の販売を目標に取り組んでいる」(宮永社長)ところだ。

 このところ商品ラインアップの拡充が進んでいるプラズマクラスターについて宮永社長は「さらにラインアップを強化する」として、現在の40%のシェアもさらに拡大させる方向だ。


 同社のプラズマクラスター搭載商品(PCI)はリビング、クローゼット、トイレ、玄関、洗面所、寝室、子ども部屋、車などあらゆる身の周りへと広がりをみせており「空気のあるところプラズマクラスター空間であり、一室に一台を目指してラインアップを考えている」(宮永社長)としている。


 これら主力3商品群のプロモーションを中心に強化している。
 「AQUOS、ヘルシオプラズマクラスターを軸にテレビCMを中心にした幅広い媒体でプロモーションを展開している」(宮永社長)といい、関連会社のグループの総合力を生かした営業を展開中である。


■気づきを促す需要創造営業を推進

 

 家電品は成熟商品が大半で買い替えが中心の市場である。こうした市場では居石専務は「気づきを促す提案活動で買い替えを誘うことが大切」として、それを実現させる様々な販促策を用意している。

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シャープエレクトロニクスマーケティングの居石勘資専務

 買い替えの動機となるポイントは製品の故障、引っ越し、新機種の発売などである。こうした機会をとらえて、最新の商品情報を提供し、新商品を体感してもらうことによって「楽しい生活への気づきを促す」(居石専務)としている。


 たとえば液晶テレビでは「AQUOS 4K NEXT 特招会」といった実売イベントが全国各地で行われている。「15年6~9月度には全国約100ヵ所で特招会を開き、これによって150万円を超えるテレビを1日に1台を実売した」(同専務)などの成果が見られる。

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 このほかにも健康生活への気づきを促す「健康快適家電フェア」や快適な生活・部屋を実現するための「プラズマ空間の提案フェア」などがある。また住環境にフィットした商品を提案することによって、410リットルメガフリーザー冷蔵庫は部屋のインテリアに合わせた5色のカラーバリエーションを揃えることで需要を喚起。「本体色のホワイタイプの指名買いが多いなど、カラー戦略に手応えを感じている」(居石専務)し、エアコンは「究極の暖房機として提案をしている」(同)ところだ。


 このように気づきと顧客との接点、価値を融合した需要創造営業の原点に戻った「MST-NK作戦」を今、展開しているところである。