◆パナソニックがテレビで初めてFirefox OSを搭載した4K対応のデジタルハイビジョン液晶テレビ ビエラ2シリーズ9機種を2015年5月下旬から発売する。オープンでフラットなプラットフォームを提供することで、世界でより多くの人たちによって開発される様々なコンテンツが利用できるのが特徴。テレビはこのところ放送を見るだけでなく動画配信サービスの視聴など、新たな利用が進んでいる。同社ではテレビによるインターネット接続率を約40%と見ており、これによって簡単に素早く目的の画面や情報にアクセスできるようになる。
発売するのは、実際の色を忠実に再現する技術「ヘキサクロマドライブ」と「高輝度IPSパネル」の採用によって4Kコンテンツをより美しく見せるCX800シリーズ6機種と、4K解像度の高輝度液晶パネル採用のCX700シリーズ3機種。800シリーズは49型から60型までで、価格は34万円前後から47万円前後まで。700シリーズは40型から55型まで。価格は20万円前後から30万円前後まで。
HTML5に対応したFirefox OSを搭載することで、新しいホーム画面「かんたんホーム」から目的の画面に直ぐにアクセスできるようになった。その画面はパソコンのホーム画面のようで「直感的、シンプル、かんたんに使いやすい快適操作を実現した」(パナソニック)としている。
チャンネルや頻繁に使うアプリ、接続機器、Webページを登録することで、すぐに呼び出すことができるようになる。天気予報や裏番組など知りたい情報にすぐにアクセスするために新たなインフォメーションバーも設けた。
パソコンがそうであるように、この4KビエラはオープンなOSを採用したことで、世界中の人たちが自由にアプリを制作することができ、視聴者はそれを取り入れることによってさまざまな楽しみを得られるようになる。
今までテレビは放送局が送信する電波を受信して、そのコンテンツを視聴するだけであったが、そのスタイルは徐々に崩れつつある。Firefox OSの搭載によって、 パソコンと同様にグローバルでシームレスなデバイスとして進化していくことになる。
4Kネット動画も楽しめる
テレビはリアルタイムに放送を見るだけから、動画配信サービスや様々なアプリを楽しんだり、録画番組をスマートフォンやタブレットで視聴するなど用途が拡大している。中でも有料動画コンテンツを楽しむVOD(ビデオオンデマンド)サービスを利用するニーズは高まっている。
4Kビエラも新製品である両シリーズは、ともにH.265 / HEVCデコーダーを内蔵しており、4Kネット動画を楽しむことができる。今秋には日本でもサービスを始める世界最大規模のエンタテインメント映像配信サービス「NETFLIX(ネットフリックス)」の4K映像配信を利用することができる。NETFLIX(ネットフリックス)は全世界50ヶ国5740世帯が利用しており、毎月20億時間以上の映画、ドラマが視聴されているという。
NETFLIXを利用するにはNETFLIX社が今後発表するサービス詳細を確認する必要があるが、月額定額制で制限なしに好きなだけ利用できるのは魅力的だ。
NETFLIXのほかにも、昨年12月から無料配信(今後は有料配信も行う)を始めている「4Kアクトビラ」のほか、今夏には4Kにも対応する「ひかりTV」は、同シリーズではひかりTV4Kチューナーがなくても4Kコンテンツが楽しめる。
4K魅力を引き出す高画質と大迫力サウンド
テレビの基本性能である映像の美しさと迫力の高音質も、新製品の両シリーズが大きな特徴とするところである。
CX800シリーズには「ヘキサクロマドライブ」と「高輝度IPS液晶パネル」が採用されており、4Kコンテンツの美しさをさらに高めた色彩豊かな映像表現を可能にしている。また大容量スピーカーボックスを採用したダイナミックサウンドシステムの搭載によって迫力ある高音質を楽しむことが出来る。
一方のCX700シリーズは4K解像度の高輝度液晶パネルの採用で明るい映像表現を可能にした。さらに4Kファインリマスターエンジンによって、デジタル放送やブルーレイソフトも高精細な4K高画質に変換できるようにした。音質面では800シリーズ同様にダイナミックサウンドシステムを搭載して第迫力の高音質が楽しめる。
また専用アプリ「Panasonic Media Access」を使って、両シリーズに接続したUSBハードディスクに録画した番組を、スマートフォンやタブレットに転送して視聴できる。海外でも日本の番組をリアルタイムに見たり、移動中に録画番組を見ることもできる。