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シャープ、自動調理ができるウオーターオーブン「ヘルシオ」発売    食材を入れるだけ

◆これはもう魔法の箱である。冷凍、冷蔵、常温どんな状態の食材でも庫内に入れるだけで、センサーが食材の温度と分量を検知して、自動的に調理をしてくれるのだ。シャープが2015年7月24日から発売する、この「まかせて調理」機能を搭載したウオーターオーブン「ヘルシオならば、誰でも簡単に、しかも油や塩を減らした健康料理が出来る。主婦ならずとも使ってみたくなる逸品である。市場予想価格は約17万円(税別)。

 

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どんな状態の食材でも入れるだけで調理

 

 食材の栄養素を守りながら油や塩をほどよく落とす<カラダにいいヘルシオ>は、健康調理機として、シャープが業界に先駆けて2004年に発売した。人々の健康志向の高まりに支えられて、今年3月までに累計180万台を販売する人気商品になっている。

 

 ところがシャープが行った従来機までの使用実態調査では「レシピ本(クックブック)通りに下ごしらえなんてやってられない」など、ユーザーの多くが十分に使いこなしていないことが分かった。それをなんとか解決したい、と開発したのが、使うストレスをなくした「まかせて調理」機能を搭載したウオーターオーブン「ヘルシオ」だ。

 

 解凍を忘れた冷凍品でも冷蔵や常温の食材と一緒に、食べたい量だけ、味付けがしてあってもなくても、調理方法(網焼き・揚げる、炒める、焼く、蒸す・ゆでる)を選んでスタートボタンを押すだけで料理が出来上がる。

 これを可能にしたのは従来機種からある過熱水蒸気だけで調理する独自の「ウオーターヒート技術」に、新たにセンサーがスイングして食材の温度をチェックする赤外線ムーブセンサーと、加熱時間をコントロールする温度センサーを開発したことにある。

 

 「2つのセンサーが食材を隅々までスキャンして、食材の状態に合わせて過熱水蒸気の量をコントロールし加熱時間を調整することで仕上げます」(田村友樹健康・環境システム事業本部調理システム事業部副事業部長)

 

 たとえば独身男性のお得意料理のひとつ焼きそばは、プレートに冷蔵の生麺を置きその上に冷凍肉、野菜をのせてスタートボタンを押すだけで調理出来る。味付けだけは自分の舌センサーにまかせなければいけない。


【取材後記】

 6月3日、シャープ八尾工場で行われた新製品発表会では、新製品のヘルシオで調理したものを幾つか試食したが、焼きそばは食べることができなかった。記者がフライパンで作る焼きそばとの味の違いをチェックできなかったのは残念であった。

 魔法の調理箱はフライパンや鍋釜を使わないから、面倒な洗い物からも開放される。これは大きな魅力だ。