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シャープ、手にかかる重さを約40%低減させた「マジックバランス」採用のコードレスサイクロン掃除機「FREED 2」を発売

◆軽い。これなら横着者のボクでも掃除の回数を増やせるかもしれない。なんて思わせてくれるのは、シャープが2015年7月中旬から発売する「FREED 2」という商品である。今人気のコードレスタイプのスティック型掃除機で、部屋の片隅に立てておき、いつでもすぐに掃除ができる。まとわり着くコードを気にせずに掃除ができるのも人気の要因。本体の重さが2.1Kgなのに、手にかかる重さはおよそ半分の1.08Kgという。昨年発売した現行機種と本体の重さはほとんど一緒だが、感じる重さは約40%も減っている。市場想定価格はEC-SX310が7万円前後(税別)、SX-210が5万円前後(同)。

 

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 掃除をする時の手にかかる重さを軽くしたのはシャープが独自に開発した「マジックバランス」という本体の重心バランスを見直す構造である。
 スティック型掃除機はモーターとバッテリーを本体に搭載している。バッテリーも現行機種搭載のものよりも100g程度軽くはなっているが、このふたつが重さの原因でもある。今まで掃除機を持つ手にこれらの重さが大きくかかっていたものを、モーターとバッテリーの重心点を本体の吸込口とハンドルを結ぶ中心軸に置きかえる部品配置の見直しによって、体感重量を軽くした。

 シャープの調べによると、コードレススティック掃除機を購入する人たちは「電源コードの抜き差しの手間がない」()のが商品を選んだきっかけとなっている。これとほぼ同じ割合で「軽くて使いやすい」(43%)のも重要なポイントとなっている。この重さは従来タイプの掃除機との比較であるが、「FREED 2」はそれをさらに軽くしたことになる。

 マジックバランスによってもうひとつ見逃せない点がある。
 本体の重心が中心軸上にあるから、本体を立てて手を離しても倒れないのである。掃除の途中で電話がかかったり急な来客があっても、その場に立てたままで離れることができる。「置きたいところに置けて、使いたいときにすぐ使える」まさに横着者には最適な掃除機なのである。

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掃除機が自分で前進する自走ヘッドによる自走アシスト機能は現行機種の約4倍に高めており、軽い力で掃除ができる。フローリング床に油性マジックで書いた落書きでも拭き取れるファイバーブラシも搭載して、掃除力を高めている。

期待高まる掃除機の新カテゴリー

 掃除機は今年度772万台の業界出荷が見込まれている。この中でウェイトを増しているのが、FREED 2のようなコードレススティック掃除機やロボット掃除機、さらにはふとん掃除機など新しいカテゴリーの商品である。コードレススティックタイプは今年度、54万台が見込まれ、従来の横型タイプ(34万5千台)を上回る予測だ。

 これとともに見逃せないのがふとん掃除機の需要の伸びだ。シャープの推定によると2013年度の業界出荷台数は92万7千台だったが、14年度には128万1千台、そして15年度には160万台と予想されている。

 シャープは、5月21日から強力に吸引する業界初の「ヒートサイクロン」を搭載したサイクロンふとん掃除機「Comet(コロネ)」を発売しているが、当初月間5000台の計画で生産を始めたが、目標の3倍以上で推移している。同社健康・環境システム事業本部ランドリー事業部の檜垣整副事業部長は「今後もこのペースで推移するだろう」と話しており、コードレススティックタイプとともに掃除機の新しいジャンルとして期待を寄せている。