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新・デジタリアンの散歩道

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三菱電機、IHジャー炊飯器・本炭釜発売10周年記念モデル 「本炭釜 KAMADO」を発売

三菱電機がIHジャー炊飯器「本炭釜」の発売10周年の記念モデル「本炭釜 KAMADO」( NJ-AW600形)を2015年6月21日から発売する。米の粒感がありながら中はみずみずしいといった、昔のかまど炊きのご飯をそのまま再現した。この機種から、内釜の本炭釜の削り出しを一部日本国内でも始めている。市場想定価格は12万円。

 

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「本炭釜 KAMADO」( NJ-AW600形)

 

 おいしいご飯が炊ける高級IHジャー炊飯器「本炭釜」を2006年3月、業界の常識を破る12万5千円という高価格で発売してから、今年で10年目を迎えている。この間の累計出荷台数は25万台に達し、食文化を作るロングセラー商品として、数多くの人たちに親しまれている。

 

 記念モデルとして従来機種から炊飯機能を大きくリニューアルした。

 そのひとつが大火力炊飯によって、昔ながらのかまど炊きご飯の味を実現させたことだ。それは羽釜と同じように、内釜の総体積と上部空間体積を拡大させたことで可能にしている。

 空間をたくさん作ることで、大火力でも吹きこぼれなく炊き上げることが出来、ご飯の旨みを最大限引き出す空間を確保した。火力は昨年発売機種(NJ-VW105形)よりも28%も高めている。

 IH(誘導加熱)による炊飯は、磁力線が金属でできた釜底を通過する時に、釜の内部に無数の「渦(うず)電流」を発生させ、渦電流が流れる時に発生する熱で釜内部を温めて炊飯するという仕組みだ。三菱電機が採用する本炭釜は、磁力線を釜深くに浸透させることができ全体を発熱させ、効率よく炊飯できる。

 この本炭釜は純度99.9%の炭を職人が約100日をかけて削り出している。10年前の第1号商品から中国内の職人の手に頼っていたが、職人不足もあって今回の記念モデルから1部は日本国内でも削り出し作業を行っている。

 

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本炭釜の削り出しの過程

 ロングセラー商品は、こうした職人業による本炭釜に頼るところが大きいが、歩留まりの悪さから10年前は1日50個程度しか作れなかった。それが現在では200~300個までに高めることができており、月産対数5000台の計画という「本炭釜 KAMADO」( NJ-AW600形)を裏から支えている。

 この商品のネックは本炭釜の損傷である。購入者が落下など何らかの原因で割ってしまうことがある。この際の本炭釜の価格が2万円と、炊飯器の業界平均単価とほぼ同じなのである。より一層、扱いに注意する必要がありそうだ。

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「10年前にIH炊飯器「本炭釜」を発売してから

ヒット商品として継続してきた」と話す
長田正史三菱電機ホーム機器取締役家電製品技術部長


 記念モデルは本体デザインも一新している。
 従来の四角を基本に色も黒や赤といった展開から「手のひらで握ったおにぎりやふっくらと焼き上がったパン、熟れた旬の果物などをイメージした」という、おいしさを形にした<実りの形>を採用した。色もプレミアムホワイトとプレミアムブラウンの2色。

 炊飯器市場は、昨年、対前年比90%の542万台(日本電機工業会)だったが、今年は544万台(同)と予測されている。これ以降も人口、世帯数の減少などから大きな伸びはないものの、同社では「7~8年サイクルの買い替え需要がほぼすべてであり、今後も540万台ラインだろう。ただ本炭釜タイプによって単価は右肩上がりを続ける」と話している。