新・デジタリアンの散歩道

デジタリアンが取材したデジタルなニュースをお届けしています。

パナソニック、1人ひとりの暑い寒いを見分けて最適空調ができるルームエアコン17機種  10月末から発売

パナソニック奈良女子大学と共同開発した人の暑い、寒いの感覚を見分ける「温冷感推定アルゴリズム」を用いた「温冷感センサー」を内蔵するルームエアコン・新XシリーズとWXシリーズの17機種を2015年10月末から発売する。同じ温度でも人によって違う感じ方に合わせた空調ができるようになり、快適さをより高めた。冷房時の気になる運転音は、14年に発売したXシリーズと比較して約5分の1に低減している。市場想定価格は24万円前後から42万円前後まで。

 

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暑い寒いを見分けて最適空調ができるルームエアコン

人が暑いとか寒いと感じる温冷感は、熱が人の身体から逃げる放熱量と相関関係があることに着目したパナソニック奈良女子大学は、収集した256人のデータをもとに、人こからの温冷感を推定する独自の計算方法(アルゴリズム)を見い出し、そ暑い、寒いの感覚を見分ける計測・判別する(センシング)技術を開発した。アルゴリズムは特許出願中である。

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パナソニック アプライアンス
白土清エアコンカンパニーエアコン事業部長


そのセンシング技術を採用したルームエアコンがXシリーズとWXシリーズ。搭載したサーモグラフィーで部屋の温度を検知。さらに身体の表面温度と周囲の温度によって、身体からの放熱量を測り、それの大小から暑い、寒いの感覚を判別する。温度差が大きいと寒いと感じ、エアコンからの温風を長く届け、少ないとちょうどいいと感じて短くすることで、それぞれが快適と感じる温度にする。

温度を検知できる人数は8人程度で、広さはエアコンから6.5メートルの範囲で、26畳分だという。この測定した温度差が4℃~5℃程度だと人はちょうどいいと感じ、8℃になると寒いと感じる。逆に3℃と少なくなると暑いと感じるようになる。

センシングした人によって違う暑さ、寒さの感覚に合わせてXシリーズとWXシリーズは、搭載されたビッグファン・ビッグフラップと左右の羽根(ルーバー)で、最適に感じる温風を最大15メートル、エアコンの真横にいても風が届けるふたつの気流技術が生かされている。

 

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温冷感を検知するセンサー

ビッグファン・ビッグフラップの制御では低速で安定したファン駆動と静かなフラップ駆動を可能にし、左右の羽根は風量に応じて最適な位置にもっていくことでエアコンから180°の位置にいても快適な風が得られるようになった。

Xシリーズ、WXシリーズともに冷暖房除湿タイプのインバータールームエアコン。新Xシリーズは単相100Vタイプが5機種、同200Vタイプが7機種、WXシリーズは同200Vタイプが5機種。
市場想定価格はXシリーズの100Vタイプが24万円前後から28万円前後、200Vタイプが26万円前後から37万円前後。WXシリーズは33万円前後から42万円前後。

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ルームエアコンの業界総需要予測

異常な暑さを記録した今年の夏。同社は7月末で出荷では前年を下回ったものの、据え付けベースでは前年を上回っている。単価も前年比105パーセント程度で推移しているという。



 

シャープ、振り込め詐欺電話を着信拒否する デジタルコードレスファクシミリ発売

◆シャープは、振り込め詐欺など約2万件の迷惑電話番号のデータベースを常時自動更新して、かかってきた不審電話を自動判別して着信拒否する「迷惑電話フィルタ」を初めて内蔵したデジタルコードレスファクシミリ・UX-AF91CL / CW を9月11日から発売する。価格は子機1台タイプが3万5千円前後、同2台タイプが4万5千円前後。いずれも税別。

 

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 振り込め詐欺を防ぐための一番の対策は、怪しい電話には出ないことだ。それを一段と徹底させたのが、今回内蔵した「迷惑電話フィルタ」。かかってきた不審な電話を自動で瞬時に判別して、呼び出し音を鳴らすことなく着信を拒否することができる。

 IT企業のトビラシステムズ(名古屋市、明田篤社長)が開発したシステムで、警察や自治体などから提供された迷惑電話番号情報をもとに約2万件の電話番号をデータベース化、電話回線を通じて毎日更新する。

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 とどまるところを知らない振り込め詐欺の被害。今年上半期の被害金額は、前年同期を上回る187億円(警察庁調べ)になっている。被害者の8割以上は60歳代以上で、その年代層の多くが固定電話(ファクシミリ・電話)を購入していることがシャープの調べで明らかになっている。


 今年2月に発売したファクシミリと電話機には3つの振り込め詐欺対策機能を搭載した。相手に名乗りを促す「自動聞いてから応答」、電話帳未登録番号からの着信はLEDが赤く光る「あんしんLED」、通話内容を録音する「自動通話録音」で、これによって「販売計画台数の2割増で推移している」(シャープモバイルソリューション事業部)と、市場の反響も予想以上である。

 

 9月から発売するデジタルコードレスファクシミリ・UX-AF91CL / CW は、従来機からの振り込め詐欺対策機能をそまま継承するとともに新機能を付加することで、より一段と迷惑電話による被害を抑えることを可能にした。

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 「迷惑電話フィルタ」サービスを開発したトビラシステムズは、電話機に外付けする端末を自社オリジナル商品(トビラフォン)として販売するほか、NTT西日本KDDIなどへも提供する。今回シャープ製品に内蔵したものは、それらと「同程度の内容と精度」(トビラシステムズ)。

 

 年内にはまた同サービスに対応した電話機JD-AT81(価格未定)も発売する。



 シャープはデジタルコードレスファクシミリ・UX-AF91CL / CW の無料モニターを募集している。応募の締め切りは9月7日午前10時。モニター期間は9月15日から12月中旬まで。詳しくは https://iclub.sharp.co.jp/sic-front/ を参照。



インタビュー 蘇建源共立電子産業会長 第4回

世界のローランドも日本橋から育った

◆ジャンク専門店「デジット」は80年代半ば、日本橋5丁目のメイン通りである堺筋から2筋東へ入った所に店舗があった。

この頃の常連客のひとりに、後に世界の電子楽器メーカーとして名を馳せることになるローランドの創業者梯郁太郎さんがいた。大阪市阿倍野区で経営していた電器店「カケハシ無線」時代から日本橋にはしばしば足を運んで、修理部品などを調達していたが、日本橋にくると必ずと言っていいほど覗いていたのがデジットだったのである。


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ローランドの創業者、梯郁太郎さん


ジャンク専門店としてデジットが誕生した頃に、蘇さんは売り場で梯さんと顔を合わすことになる。以来、親交を深めていくのだが、その頃はまさか世界のローランドを創る逸在だとは知る由もなかった。

 梯さんは町の電器店から電子楽器を製造するエース電子工業を1960年に設立して「Ace Tone(エーストーン)」のブランドで電子オルガンなどを世に送り出していた。共立電子産業が誕生する10年前である。梯さんは後に同社を退職してローランドを作るが、その原点は日本橋にあった、と言ってもいいだろう。

 「梯さんに頼まれて店にエーストーンの電子オルガンを置いて売ったこともありました。日本橋ではうちと岡本無線電機さんが販売をしたのですが、何分部品屋ですから、さほど売れることもなく扱いは終わりましたが」

 その頃、梯さんのお目当てはICなど電子部品であった。

 共立電子産業は、まだ会社を設立して間もなかったが、新しいものへと目が行く性質は今も昔も変わりがない。ICをいち早く売り場に並べたのも、そんな蘇さんのイッチョ噛みの精神が発揮された現れであった。梯さんのような客はまだ決して多くはなかったが、少しずつ増えて行っていた。
 蘇さんは、DTL(ダイオードトランジスターロジック)とかTTL(トランジスタトランジスターロジック)といったロジックIC(小型集積回路)を仕入れて売り出していた。

 「モトローラ製などを仕入れてきて店に並べるんやけど、なかなか売れへんのやなぁ。それはそうですわ、今まで真空管を触っていた人にとって、石(IC)なんかはもうお手上げなんですから。そんな状態やから思うように売れへんかったけど、辛抱強くコツコツ売り続けてたんですわ。そのお陰ですかね・・・後にマイコンが出た時には、CPU(中央処理装置)やメモリーなど電子回路も、皆さん真っ先にうちの店に買いにきてくれましたから」

 マイクロコンピュータトレーニングキットとして使われたNEC製のマイクロプロセッサTK80は1976年に発売されたが、その前からマイコンファンの間では話題になっていた。トレーニングキットはデータの入出力が欠かせなく、そのためにはシリアル通信(データを送受信するための通信方式)機能を備えた端末が必要だった。ところがTK80は、それを必要としなかった点が注目されたのだ。

 高価な端末装置を必要としないことが当時のアマチュアの間で話題になり、本来の意図とは異なり相当数がコンピュータマニアに購入された。これがマイコンブームへとつながっていく。

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共立電子産業の本社

 日本橋で一番早く、その年の8月にTK80を販売したのは蘇さんの共立電子産業だった。扱いが早かっただけではなく、最も多く販売したのも共立電子産業だった。それも早くから手がけてきた電子部品のていねいな販売への取り組みがあったからだった。
「1日に10台も20台、月何百台もTK80を売りましたよ。日本橋上新電機やニノミヤといった大手家電量販店でも、うちのシリコンハウスの販売台数に追いつかなかった」

 このTK80によって共立電子産業の存在が大きくクローズアップされることになる。1985年頃にはマイコン・コンピューターを販売するコムスポットという新しい店舗も作っている。ジャンク、半導体マイコンといった事業の柱が出来上がったのである。

 世界初のパソコンとされているコモドール社のPET2001を、77年にこのコムスポットで販売を始めている。1台約30万円もした時代である。

 「ある年の年末近くの話しです。国内の代理店がPET2001の扱いをやめると言ってきた。良く売れているのに、とんでもない話しです。でも仕方がなく、やめるのを春先まで延期してくれと頼んで、代理店に残っている商品数百台を仕入れたんです。それをソフトカセットテープを付けて販売したところ、売れに売れてよう儲けましたわ」

 この頃から日本橋は主力商品は家電からパソコンの時代へと入って行く。大手の家電量販店が販売を始めるまでには、まだ少し時間があった。

 共立電子産業がコモドール社のPET2001を販売すると、同じ電子部品販売会社の東亜無線電機はタンディラジオシャック社のパソコンTRSシリーズの代理店を始めて、やはり販売を伸ばしていった。
 その頃、アップル社のアップルコンピューターは国内では東レが代理店をしていたが、日本橋ではまだ販売するところがなかった。後に共立電子産業は東レと契約を結んで「Macintosh(マッキントッシュ)」を販売するようになる。

 創業当初、友だちに店を手伝ってほしいと引っ張りこんで2人で始めた共立電子産業は、TK80を販売し始めた頃には社員数はまだ5、6人だったが、PET2001を扱うようになると12、3人にまで増えていた。「その頃は就職難なこもあって、知り合いを入れて、パソコンなど新しい商品をお互いに勉強しながら販売しました」

 売上も伸ばしていた。当時、売上は年間15、6億円にもなっていた。商品勉強のために社員をシリコンバレーへ派遣するなど勢いづいていた頃である。

 

 

 

 

三菱電機、臭わない強力排気でゴミを掃き出すエアブロー機能  サイクロン掃除機の新商品に搭載

◆今度はゴミを吹き飛ばして掃除します。

三菱電機が2015年9月1日から発売するきれいな排気と強い吸引力のフィルターレスサイクロン式掃除機「風神」TC-ZXE30Pは、排気の風を吹き付けて、ゴミを外へ掃き出すエアブロー機能を搭載した。玄関のエントランスやサッシレール、網戸などを臭いを抑えた強力排気で掃除をしてくれる。今までこうした業務用の掃き出し掃除機はあったが、家庭用で臭いのない排気を利用した掃き出し掃除機は初めて。いゃ、憎いねぇ~三菱電機は。

 

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新「風神」のきれいな排気の仕組みを説明する
三菱電機ホーム機器の長田正史取締役

サッシレールにたまったほこりやゴミ、玄関の砂などをほうきで掃き出すように、吹き飛ばして掃除できるのがエアブロー機能である。網戸の目にたまったほこりも掃除機の排気で吹き飛ばしてくれる。

 

TC-ZXE30Pは微細なゴミと固形ゴミに分離する独自のサイクロン集塵方式と、細かなハウスダストも捕るクリーン排気システムによって、最終捕集率99.999パーセントのきれいな排気が可能になった。その排気でゴミを吹き飛ばして掃除することで臭いのしないエアブロー機能が実現した。

臭いは14年度発売の風神TC-ZXDシリーズと比較して66パーセント、フィルター式の従来品と比べると94パーセントも抑えることができている。

 

吸引ホースを外して排気口に差し込む。ホースの先端に専用ノズルを取り付けて、手元グリップの強弱スイッチで風量を切り替えるだけで、掃き出し掃除ができる。吹き出す風量は「強」で40m / 秒、「弱」で30m / 秒。

 

三菱電機はかつて昭和62年にダニパンチ機能搭載掃除機を発売して人気を博したが、実はこれにエアブロー機能を搭載したことがあった。ところが新商品のようなダイレクト吸引ではなくパワーが弱く、しかもきれいな集中排気できなかったことから、あまり話題にもならずに消え去った経緯がある。

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「風神」の新製品TC-ZXEシリーズ、右2機種がエアプロー機能搭載の同30P

しかし家庭でも掃除機では取れない場所のゴミを掃き出したいといったニーズは以前から強くあった。パソコンのキーボードの掃除やテレビの裏側など掃除機のノズルが届かないところの掃除のほか、新商品開発段階での聞き取り調査でも洗車後の水滴吹き飛ばしやエアコンフィルターの水洗い後の水滴飛ばしなどにも使える、といった声もあったほどだ。

 

「風神」の新製品TC-ZXEシリーズは、エアブロー機能を搭載したTC-ZXE30Pと非搭載の同20Pの2機種。価格は30Pが8万円前後(税別)、20Pが6万円前後(同)。

いずれもアルミフレームモーターを採用したことで本体の重さを約21パーセント軽量化するとともに強い吸引力を持続し、きれいな排気システムを実現している。





タブレット端末、携帯電話専門店でタブレット端末販売が増加 15年上半期  GfK Japan調べ

タブレット端末は携帯電話専門店での販売が増加しており、個人向け市場に占める割合は57%に拡大している。ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(GfKジャパン)が、個人向け市場におけるタブレット端末の2015年上半期(1-6月)の販売動向と購入者属性調査の結果をまとめたもの。

 

 それによると、タブレット端末市場は拡大が続いており、15年上半期の販売台数は前年同期比29%増(図1)。この成長をけん引したのは携帯電話専門店だという。とりわけドコモがiPadの取り扱いを始めた14年6月以降の拡大が著しい。

 タブレット端末販売に占める携帯電話専門店の割合は、14年上半期は台数ベースで37%にとどまっていたが、14年下半期には過半に達し、15年上半期では57%に上昇していることがわかった。

 

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図1.個人市場におけるタブレット端末の販売台数推移

 

 タブレット端末を携帯電話専門店で購入するユーザーが増えているなど、購入先の多様化も顕著になってきている。携帯電話専門店で購入したきっかけは、「店頭でのキャンペーン」や「店員の勧め」「自宅の近く」といった点が挙がる。
 購入先によって、そのきっかけとなった点に大きな違いが見られる。

 携帯電話専門店での購入者は「タブレットの本体割引・通信費割引キャンペーンを行っていたから」が36%を占め、最も多い回答となった(図2)。
 これに対し家電量販店やインターネットでの購入者の最多回答は「機能が魅力的な新しい製品が出てきたから」だった。このチャネルで購入する人たちは、新製品などへの情報感度の高い消費者が多い。

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図2.タブレット端末購入検討理由(最もあてはまるもの)

 購入する際に最も参考にした情報源は、携帯電話専門店の購入者は「店員の勧め」が最も多く30%もあった(図3)。家電量販店での購入者では、この割合は12%にとどまっている。

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図3.タブレット端末購入時の最重視情報源


 携帯電話専門店での購入者は、キャンペーンの実施に後押しをされ、店員のアドバイスを参考に購入に至るというプロセスが多いことがわかった。

 携帯電話専門店は全国に約1万店舗以上展開しており、全国に行き渡る販売網が顧客に支持されているのが強みである。
 タブレット端末購入者が携帯電話専門店を購入場所として選択した理由は、45%が「自宅の近くだから」と回答している。購入者属性は「50-64歳のシニア層」と「専業主婦」の割合が、家電量販店やインターネット販売を上回っている。

 このようにこのチャンネルの顧客層は幅広く、タブレット端末ユーザーのすそ野拡大という点において重要な役割を担っているようだ。

 

ソニービジネスソリューション、天然芝生長促進用LEDシステムをセキシン電機と共同開発  鹿島アントラーズが採用

◆サッカーグラウンドの天然芝の生長促進にLEDが一役買うことになった。

ソニービジネスソリューション(東京都港区、宮島和雄社長)が、天然芝を生長促進させるLEDシステム「BRIGHTURF(ブライターフ)」をセキシン電機(東京都目黒区、東野真社長)と共同で開発、商品化に成功した。鹿島アントラーズ・エフ・シーがこれを採用し、2016年度シーズンから茨城県立カシマサッカースタジアムで稼働する。

 運動用地に植える芝であるスポーツターフを育成させるソリューションビジネスとして、同社ではこれを皮切りに全国のスタジアムへの導入を働きかけていく。

 

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 スタジアム施設では日照が不足するため、天然芝の発芽や生長は時期が限られている。それを解決させるため同社は鹿島アントラーズ・エフ・シー、セキシン電機、信州大学とともに、12年にターフ・ファクトリー・プロジェクトを発足させ、LED照明装置による生長適温が異なる芝のタイプ別に芝の育成を進めてきた。
 このシステムを芝の上に設置し、一定時間LEDの光を当てることで、光合成に必要な波長の光が効率的に照射され、芝の生長を促進する効果が得られる。

 

 「BRIGHTURF(ブライターフ)」には、植物の光合成に最適な赤色(波長660nm)・青色(波長450nm)LED素子を搭載し、芝の生長促進を低消費電力で実現。さらに、赤青の独立調光、タイマー機能により、様々な芝種に対応した照射条件の最適化が可能。

 またシステムは軽量アルミ合金フレームに伸縮機能を備えたコンパクトな筐体形状で、運搬・収納が可能。さらには芝面に損傷を与えないように接地圧を分散するタイヤ構造と、屋外使用に耐え得る防塵防水機能を装備している。
 LED光源には昭和電工製の植物育成用LEDチップを採用している。

 製品はセキシン電機が製造し、ソニービジネスソリューションがスタジアム環境に応じた運転パターンの診断・コンサルティングを含めて月額サービスで提供する。



ソニービジネスソリューションの「スタジアム・大型施設」ソリューション]

http://www.sonybsc.com/sbsc/solution/large_facilities.html

 

ハウステンボスの「変なホテル」で活躍するシャープ初のサービスロボット  「ちゅーりーロボ」と「ポーターロボット」

◆そばにいて、電気を消してもらったり・・・お世話してもらいました。
先頃、長崎県佐世保市ハウステンボスにオープンしたスマートホテル「変なホテル」に宿泊した和歌山県のIさんは、部屋のベッドサイドに置かれていたシャープ製のロボット「ちゅーりーロボ」を存分に活用した。もちろんフロントでチェックインをしてから部屋までは、ポーターロボットに荷物を運んでもらっている。

 

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ハウステンボスマスコットキャラクターのデザインを採用した「ちゅーりーロボ」

 このホテル、2015年7月17日にオープンしたばかりで、スマートホテルと示す通りに「滞在時の快適性と世界最高水準の生産性」を目指して、ロボットスタッフによる効率的なサービスが提供されている。
 フロントでは3台のロボットが宿泊の受付をしてくれる。このロボット、人の顔をしていたり、恐竜の姿をしているから驚かされる。しかも恐竜が人の声で話しかけてくれるから、童話の国へやって来たかのような気分にさせられる。荷物の預かりにはクロークロボットが活躍している。

 シャープはここへ納入した「ちゅーりーロボ」と「ポーターロボット」で初めてサービスロボット事業へ参入した。Iさんがお世話をしてもらったという「ちゅーりーロボ」は、ホテルの72部屋全室に設置されている。部屋に入ると、自動的に「こんにちは。私は・・・ちゅーりー。ようこそハウステンボスへ・・・」と出迎えてくれる。

 

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ベッドサイドに置かれた「ちゅーりーロボ」


 ロボットに向かって声で指示すると、照明の入り切り、目覚まし時計のアラームセットや天気情報などを知らせてくれる。
 「今、何時?」と問いかけると、時刻を教えてくれる。
 シャープが手がけてきた音声合成技術を応用したもので、ロボットの開発には約1年を費やしている。日本語対応だが、今後は多言語対応にするという。

 来年3月の第2期オープン時には倍の計144台が導入されることになっている。

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恐竜ロボットが出迎えてくれるフロント

 Iさんが部屋まで荷物を運んでもらったポーターロボットは、シャープの自社工場で動いている搬送用ロボットの技術を応用して製作されたものだ。2台が働いている。
タッチパネルディスプレイを搭載しており、部屋番号を押すと自動的に客室まで案内し、最大50キログラムの荷物を運んでくれる。
 運行管理システムで館内での運行状況もモニタリングできる。

 シャープでは音声認識人工知能などの技術を活用して、人とロボットが身近に接することができるようにしていきたいと話していた。

 

 

 

「日本橋にトラムを通して賑わいを進める会」 トラム先進都市富山を視察 町の魅力作り役立てたトラムの事例を学ぶ

◆大阪・日本橋の商店街振興組合などのメンバーで作る日本橋にトラムを通して賑わいを進める会」(代表・蘇建源共立電子産業会長)が、2015年7月14、15の両日、トラム(次世代路面電車=LRT)の先進都市として知られる富山市を訪ねて、トラムが町づくりもたらす効果などについて視察した。同市役所を表敬訪問したり、市内商店街の役員たちから意見を聴いた。同会では、この視察から学んだことをトラム導入の促進に役立ていたとしている。

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富山市内を走るトラム

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市民の足となっているトラム


 日本橋では2020年度をめどに商店街のメイン通りである堺筋日本橋筋)にトラムを走らせることで、町に賑わいを取り戻すことを目指している。すでに海外のトラム事情を聴くなど数回の勉強会を開いているが、国内での成功事例を学ぶことによって、トラム導入へのはずみとしたいと実現した。

 訪ねたのは同会のほか日本橋筋商店街振興組合、でんでんタウン協栄会、日本橋まちづくり振興などのメンバー総勢18人。

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トラムを商店街の魅力作りに役立てた富山市内の商店街

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町に溶け込む新型デザインの車両

 バスで富山市に到着した一行は、早速、富山駅からトラムに乗って、市内を走る路面電車の乗り心地や、高齢者など乗降客に配慮された車両やホームの段差などを確認。さらには沿線の街並みを見た。
 その後、富山市役所でパワーポイントなどを使って、トラムの利用状況や町づくりにどのように役立っているかなどの説明を受けた。

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町の緑化も

 6年前に近くにトラムが走るようになった商店街を実際に歩いて、電車が走ることによる賑わいの変化について話を聴いた。
 大都市大阪からトラムの視察にやってきたことは、地元テレビ局からも注目され、一行が視察する光景はその日のローカルニュースで放送された。

■町の魅力作りの手段


 2日目のトラム沿線の商店街の人たちとの懇談では、地元側から「町にとってトラムを走らせるのが目的ではなく、魅力的な町に生まれ変わらせるのがねらいだった。それなくてはトラムはただ通過する乗り物になるだけ」といった意見が出ていた。

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コンパクトな町に次世代路面電車がゆったりと走る

 日本橋にはかつて路面電車(市電)が走っていたが、交通量の増大に対応するために廃線になり、バスや地下鉄に取って代わられている。こうした公共交通は整備されている中、トラムの導入が求められる背景には、既存の交通機関以上に誰でもが簡単に乗り降りでき、ゆっくりと町歩きや買い物を提供できるから。
 町では導入を契機に賑わいとゆったりと流れる魅力ある新しい町の風を作りたいとしている。

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乗り降りしやすく配慮された低床車両

 視察を終えた同会の蘇代表は「町にトラムを走らせるのは、魅力的な町を作るのがねらいです。トラムはその手段のひとつなんです」と話していた。




ドウシシャ、ホームセンターで気軽に買えるスマホ「Fast Fone(ファストフォン)」2機種発売

ドウシシャ(本社・大阪市中央区、野村正幸社長)が、格安データSIMカードとSIMフリースマートフォンをセットにした「Fast Fone(ファストフォン)」、3.9Gの高速通信規格のLTEモデルと3Gモデルの2機種を、2015年7月下旬から全国のホームセンターやディスカウントストア、コンビニエンスストアなどで順次販売する。価格はオープンだが、市場想定価格はLETモデルセットが2万4800円、3Gモデルセットが1万6800円。

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3Gモデル(FS-01P3G)


 ファストフォンは「手軽に購入でき、すぐにご利用いただける」をコンセプトにした、SIMカードとSIMフリースマホがセットになったファストフード感覚なスマートフォン

 ドウシシャでは、NTTドコモから通信回線を借りる複数仮想移動体通信事業者(MVNO)のサービスを利用することで、独自のサービスを提供する。基地局などの設備投資を必要としないので、格安でサービスを可能にした。

 ホームセンターなどでSIMフリースマホとSIMカードをセットで購入して、電源を入れ、クレジット番号などを入力するだけで、すぐにIP電話番号が発行され、利用することができる。

 発売する端末はいずれもシムフリーでOSはAndroid 4.4。LTEモデル(FS-02P4G)はZTE社製で、Blade Vec 4G、5インチ液晶搭載。データSIMカードのセット販売。3Gモデル(FS-01P3G)はコヴィア社製で、4インチ液晶を搭載する。データSIMのセット販売。

 

 ドウシシャは従来から全国のホームセンター5000店舗をはじめディスカウントストアやコンビニに商品を販売しているが、要望の強かったスマートフォン販売については開通作業に長時間を要するなどの問題も多く、対応できないていた。
 今回、MVNOとの提携によって、より簡単に販売するサービスを提供することができ、販売を始めることになった。

 

 ユーザーサポートは、使い方や開通手続きなどあらゆる質問に対応するファストフォンサポートセンターを開設して問い合わせに応える。
 オプションで「FASATFONE 安心パック」を有料(月額540円・税込)も用意。専用ダイヤルや遠隔操作サポート、セキュリティ対策や自宅にあるパソコン・プリンターなどのフルサポートも始める。



[FAST FONE 専用サイト]

http://fastfone.jp

 

三菱電機、「氷点下ストッカーD」搭載でおいしい冷蔵庫をパワーアップ  「置けるスマート大容量」シリーズも機種拡充  WX・JXシリーズ7機種を発表

三菱電機が肉汁など食物からのドリップが流れ出すのを抑えながら、おいしく解凍できる「氷点下ストッカーD」を搭載した大容量冷蔵庫WX・JXシリーズの新商品7機種を8月26日から順次発売する。システムキッチンサイズに合わせた奥行き65センチのコンパクト大容量機種のMRーWX48Zは475リットルの「置けるスマート大容量」シリーズで、薄型断熱構造(スマートキューブ)を採用したことで薄型を実現した。
 

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大容量・氷点下ストッカーDを搭載した三菱電機の冷蔵庫


 食品の冷凍・解凍を頻繁に利用する冷蔵庫は大容量とともに、今、おいしさと使いやすさが求められている。それに応えたのが三菱電機が1年前から搭載している、凍らせずに鮮度を長持ちさせる氷点下ストッカーである。


 今回発表した新商品7機種では、それの機能アップをはかった。細かい温度制御をしながら解凍することで、ドリップの流出を従来に比べて約75パーセントも抑えてることができ、食品のおいしさを保つ「氷点下ストッカーD」を新たに搭載したのである。

 

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他の解凍と比べてドリップ流出の少ない氷点下ストッカーDでの解凍例(右)

 同社が行った冷凍に関してのユーザー調査によると「解凍した食材は使い切らないといけない」「解凍に時間がかかる」「固くて切れない」などを指摘する人たちが多かった。「氷点下ストッカーD」はそれを解消するもので、低温で解凍することでドリップを出さずに食材の旨味を逃さなくした。

 解凍を始めて約90分後には包丁で切れる状態になるため、朝出かける前に氷点下ストッカーDで解凍すると夕方にはおいしく解凍が出来上がり、帰宅してすぐに調理ができる。忙しい主婦には助かる時短機能である。


 発表したのはドア材にガラス面を採用するWXシリーズが、MR-WX71Z(750リットル、市場想定価格43万円前後)と同61Z(605リットル、同38万円前後)同53Z(525リットル、同34万円前後)同48Z(475リットル、同33万円前後)の4機種。

 鋼板面を用いたJXシリーズがMR-JX61Z(605リットル、34万円前後)と同53Z(525リットル、32万円前後)同48LZ(475リットル、30万円前後)の3機種の計7機種である。

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 MR-WX48Zは、今買い替え期に来ている10年前に販売された冷蔵庫の主流が奥行き65センチ未満であったことに合わせて、奥行き65センチ、幅65センチのサイズを採用している。これは三菱電機独自のウレタン発泡技術によってコンパクトでありながら、ほぼ同サイズの06年の機種が401リットルであったが、新商品では475リットルの大容量を実現している。

 このサイズは現行のシステムキッチンの奥行きサイズとピタリと合っているなど、買い替え時にサイズで頭を悩ます必要をなくした。

■大容量で業界トップを

 

 冷蔵庫の市場は14年度に消費増税の反動から前年度比80パーセントの375万台にとどまったが、今年度は405万台前後に回復するものと見られている。
 そうした中で同社は2桁以上の伸長を見込む600リットル以上の大容量タイプで「近々トップグループをねらえる位置にある」(同静岡製作所小西広繁副所長)とし、新機能氷点下ストッカーDなどによって新商品がそれの引き金になるとしている。

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小西広繁静岡製作所副所長

 WXシリーズに今回、新たにクリスタルホワイト色を加えた3色展開をしている。ドア材にガラス面を用いた製品でホワイトを用いるのは難しく「従来はどうしても青味がかってしまっていた」が、それを解消し、きれいな(クリスタル)ホワイト色を表現することが可能になった。またこれにともない、従来、鋼板ドア材のJXシリーズで展開していたホワイト機種は廃盤にしている。