3月の「第11回日本橋ストリートフェスタ」 コスプレイヤーにアマカメラマン、そして工作おやこたちで賑わった
◆もう11回目にもなるのか・・・年に一度の日本橋のお祭りである「日本橋ストリートフェスタ」が、今年も春分の日の3月21日に大阪・日本橋のでんでんタウン一帯で賑やかに繰り広げられた。正午の開会式前からでんでんタウンのメイン通りの日本橋筋(堺筋)には、アニメの登場人物などの衣装をまとったコスプレファンが次々と集まり、村上龍一大阪市副市長による開会宣言後でオープンすると、ピーク時には去年並みの24万人が町を埋め尽くした。かつての電気の町を感じさせるのはでんでんタウンに隣接した日本橋小学校体育館で開かれた「こども工作教室」のみとなったが、電気からアニメ、ロボット、コスプレ、メイドといった最先端の趣味ともの作りの一大イベントは大いに盛り上がりを見せた。
24万人の人であふれた大阪・日本橋
最先端の趣味ともの作りの町の一大イベント 今年は24万人
毎年20数万人もの人たちが大阪・日本橋の町に集まってくる。かつては路面電車も走っていた広い日本橋筋(堺筋)は、この日ばかりは歩行者に開放されている。しかもコスプレの若者たちで埋め尽くされていて、まともに歩けない。長い日本橋の町の歴史で、たとえほんの一瞬であってもこんなに賑わったことがあっただろうか。このイベントは「ニッポンパシ」という町の存在を全国、いや世界に知らしめていることに違いない。
日本橋に春の到来を知らせる恒例の行事となった日本橋ストリートフェスタは、毎回、日本橋筋最南端の日本橋5丁目あたりで開かれるオープニングセレモニーでスタートする。今年は同フェスタ実行委員会委員長の玉置賢司大阪市浪速区長をはじめ、同副委員長の伊東雅博でんでんタウン協栄会会長、同委員の澤田沢治日本橋筋商店街振興組合理事長など関係者が勢揃いした。
開会のあいさつをする玉置浪速区長
例年なら今宮神社の福娘の姿も見られるが今年はそれもない。開会宣言を華々しく演出していたスモークの吹き出しもなくなった。すべてが質素になった感じがした。
それでも「でんのすけ」「日本橋 祭ちゃん」など日本橋を盛り上げる地元キャラクターはフルメンバーで登場。玉置浪速区長は開会のあいさつで「日本橋エリアが年間を通して安心、安全で賑わいある町へとなるように情報発信していきます」と話していた。
この日はまた、J-POPグループ「ET-KING」のリーダーいときんさんに浪速区観光親善大使が委嘱された。
沿道の観客に笑顔で応えるメイドたち
一般公募で参加した150人のコスプレイヤー
セレモニーが終わると恒例のパレード。
その先駈けを担ったのは、大坂夏の陣から400年に当たる今年、最後まで大阪城を守った真田幸村ゆかりの地、和歌山県九度山町から初めて参加した九度山真田甲冑隊。赤い甲冑に六文銭の旗印で、日本橋筋を練り歩いた。この後、日本橋キャラクター、メイド、アイドルと続き。一般公募されたコスプレイヤーたち150人も扮装ぶりをアピールした。
初参加の九度山真田甲冑隊
アマチュアカメラマンに囲まれたコスプレーヤー
パレードがスタートすると同時に、再び町のあちらこちらに自慢のコスプレぶりを見せるグループや個人が現れて、写真撮影に応じていた。
「こども工作教室」に響き渡る子供たちの歓声 ロボットから木工制作まで
大阪・日本橋は今までの単なる電気製品を販売する町から、エレクトロニクスのもの作りの町へと変貌している。ロボットもそのひとつであるし、さらに発展して見るとアニメやコスプレ衣装のいずれも制作はもの作りと言える。そうしたこだわり色を強くした町が、新しい日本橋なのである。
電子部品の共立電子産業の基幹店舗、シリコンハウス前には、工具メーカーのエンジニアの主力商品であるスーパーペンチ「ネジザウルス」のキャラクター、ウルスくんが楽しそうに道行く人たちと記念撮影をしていた。
ネジザウルスはもの作りには欠かせないツール。プロからアマチュアまで幅広く利用されている。そんなもの作り大好きな人たちがたくさん集まっていたのが、コスプレイヤーたちで賑わうすぐ近くにある日本橋小学校の体育館だった。
親子で賑わう「こども工作広場」
そこでは「こども工作広場」が開かれていた。ロボットに歓声を挙げたり、モーターの振動で進む紙製の自動車を作り、自分で木を切っておもちゃを作るなどたくさんの子供たちが集まっていた。