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三菱電機、製造現場の自動化を促進する小型ロボット事業を拡大へ

三菱電機は小型ロボットを中心にロボット事業の強化を図っている2014年度にはロボットの売上げを前年比150パーセントを計画し、中期的には小型ロボット市場でのシェアを今の20パーセントから30パーセントに拡大させるとしている。

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ロボット総需要の6割を占めるのが自動車、電気電子などの分野の企業。とくに三菱電機では、はめ合い作業などの組み立て、バラ積みピッキグといった、その多くを人手作業に頼っていた生産現場でへのロボット導入を進めていく。

三菱電機は高度なビジョンセンサや力覚センサなどの技術を生かし、FA機器とロボットを連携させて簡単で使い易い、高度なアプリケーションに応えるロボットシステムの開発を目指している。同時に協業会社(システムインテグレーターとの技術連携、生産現場でのシステムの立ち上げを簡単にするパッケージ製品を投入させることで需要を喚起させる計画だ。

そうした最新のロボットシステム技術を披露する「2014 三菱電機 西日本ロボットソリューションフェア」を、2014年11月13、14の両日、兵庫県尼崎市にある三菱電機西日本メカトロソリューションセンターで開いた。

「Your Solution Partner MELFA ~SIパートナーと三菱電機が、明日のものづくりを変える~」
をテーマに、ロボット知能化技術を中心とした自動化ソリューションを紹介した日本ロボット学会会長でもある同社FAシステム事業本部の小平紀生さんなどによる、同社のロボット事業から生産現場におけるロボット活用の具体例などを交えたセミナーもおこなわれた。

産業用ロボットは昨年、全世界で17万台が出荷され、内9万5千台が日本製で占められている。今年は過去最高も出荷レベルの20万台が全世界で見込まれ、このうち11万台が国産だという。メイドインジャパンのロボットは75パーセントが輸出されているが、このうち半数はアジア諸国へ向けて出荷されている。

今まで国内の生産拠点をアジアへ移転してきた国内メーカーも、一部の大手で生産を国内回帰させる動きが見られる。これに併せて単純作業を自動化するだけの<良いロボット>から、生産現場のセル生産やフレキシブル生産など複雑な作業に対応できるハイレベルな知能を持ったロボットを組み込んだ生産システムの構築が求められている。

こうした中で三菱電機では、コネクタ挿入アプリケーションパッケージなどビジョンセンサと力覚センサを使ったパッケージシステムの開発も進めている。